割高な水準で取引されている国で多くのお金が流入している。

先週までの価格急騰の原動力は、日本の個人マネーの急激な流入だ。
仮想通貨投資はベンチャー経営者や富裕層が中心だったが、ここにきて投資家層が急速に拡大。
外国為替証拠金取引の経験者を中心に個人が続々と参入してきた。
テックビューロが運営する仮想通貨取引所では、５月の大型連休後の１日あたり口座開設数が連休前の４倍に膨らんだ。
実業家の堀江貴文氏は22日、ＳＮＳで投機用通貨としてキャズムを超えたとつぶやいた。
実は昨年までは中国がビットコイ ン取引の中心だった。
中国では個人の外貨両替枠の上限が年５万ドルだが、仮想通貨は対象外。
人民元に先安観を抱く中国人が資産防衛から大量に購入してきた。
資本流出を警戒する中国政府は今年に入り、規制に乗り出した。
自国内の仮想通貨取引所でビットコインの引き出しを停止し、中国人のビットコイン取引は急減した。
潮目が変わったのが４月１日。
日本で仮想通貨を決済手段と認定する改正資金決済法が施行された。
７月からは購入時の消費税も不要。外食・小売店の支払いから航空券購入や光熱費の支払いにまで使えるようになり、日本人にとっても身近な存在になりつつある。
リップルやＮＥＭなど日本人の取引が多い仮想通貨の上昇率が突出していることも、日本マネーの 急激な流入を裏づける。
銀行取引が休止されていた日本の大型連休が明けた８日に一気に上昇したことも、日本人買いの強さの傍証だ。
ビットコインは国によって価格が異なり、割高な水準で取引されている国で多くのお金が流入している。
現在は米国でのドル建て価格に比べて人民元建ては５％前後、円建ては１割ほど割高だ。
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